帯状疱疹ワクチンの公費助成が始まりました。
2025.05.14更新
こんにちは。
クリニックの看護師チームです。
今日は題名にもありますように帯状疱疹ワクチンについてのお話をさせていただきます。
帯状疱疹とは、水ぼうそうと同じ「水痘、帯状疱疹ウイルス」が原因で起こる疾患であり、1回目の感染では水ぼうそうが発症しますが、その後ウイルスは体内の神経節に何年もの間ひそみ続け、何らかの原因で免疫力が下がると、ひそんでいたウイルスが再び活動を始め、2回目以降に帯状疱疹として発症する病気です。
帯状疱疹は痛みのある発疹が帯のように現れる病気であり、ピリピリとした痛みが特徴です。飲み薬によりだいたい3週間ほどで症状は治まりますが、重症化してしまうと発疹が消えた後も痛みが続き、「帯状疱疹後神経痛」というかなり強い痛みに悩み、治療に半年や1年とかかる人もいるなかなか厄介な病気です。
帯状疱疹が発症する主なリスク要因は、年齢と免疫力の低下であり、特に60歳以上の高齢者では発症が多くみられます。
そこで発症や重症化を予防するために開発されたのが、帯状疱疹ワクチンです。
帯状疱疹ワクチンは「弱毒性水痘生ワクチン」と「シングリックス」の2種類があります。
当院でも去年より帯状疱疹ワクチンを導入しており、特に若い方には予防効果の高いシングリックスをお勧めしておりましたが、とても高価であり、ワクチンは打ちたいと思っているのだけれども・・・と悩まれる方もたくさんいらっしゃいました。
しかし2025年4月より特定の年齢の方に限るのですが、厚生労働省が帯状疱疹ワクチンを定期接種の対象にしたことで、ワクチンに対して助成金がでることになり、費用を抑えて接種できることになりました。
対象年齢は2025年4月以降に65歳、70歳、75歳、80歳、85歳90歳、95歳、100歳になる方です。
自治体によって助成される費用と、通達方法が違うのでお住まいになられている自治体の情報をお調ベになることをお勧めします。
当クリニックのある柏市では、対象年齢の方にお知らせのはがきが送付されます。それがあれば対象となる病院でワクチンを受けることが出来ます。
柏市での帯状疱疹ワクチンの自己負担額は
・シングリックス→7500円(2回接種するので15000円になります。)
・生ワクチン→2500円
値段だけを見てしまうと生ワクチンの方が手頃だな、と思われるかもしれませんが、表でも示したように、発症予防効果と持続期間、接種できる対象が異なります。(生ワクチンは抗がん剤のような免疫抑制をきたすような治療をしている方は受けられません)
当クリニックの看護師もワクチンについて業者から勉強会を受けておりますので、診察でクリニックにお越しいただいた際にどちらにしようか悩んでいるとお伝えいただければ、看護師よりご説明させていただきます。
またお電話でも受け付けておりますので、ぜひご活用ください。
助成が受けられるのは生涯で1度限りです。
対象の方(はがきが届いている方)は、2026年3/31までが期限となっています。
決して忘れることのないようにワクチンを接種されることをお勧めいたします。
BY YA